回収増加に伴い国内の製紙メーカーでは製紙工程等で禁忌品と呼ばれる異物等の混入によるトラブルが増加するなど、古紙品質の問題が新たな懸案事項として顕在化してきています。また、国内の古紙需給バランス維持の観点から適度な輸出量を確保するため、わが国の古紙品質の優位性を維持していくことが求められています。
センターでは、古紙品質の維持向上を図るための対策と体制の整備に取り組んでいます。
1.古紙品質調査事業
当センターが、関東地区では関東製紙原料直納商工組合から、中部地区においては本事業参加の直納業者から、毎月一定量の古紙(新聞と段ボール)を購入し、本事業参加の製紙メーカーへ販売する段階で、定期的に古紙品質の内容について点検・調査を委託しています。製紙メーカーで行う外観調査と開梱調査によって、古紙の品質を点数化してその変化を定点観測しています。調査結果は、事業参加の製紙メーカーと直納業者にフィードバックし、古紙品質の維持向上に役立てていただいています。
2.古紙品質管理マニュアル
古紙卸売業を営む上で品質管理の手引書等として活用されることを期待し、平成19年度に古紙品質管理マニュアルを作成しました。本マニュアルは、古紙業者の品質管理能力に対する統一的かつ客観的な評価基準として、古紙取扱業務を体系的に整理し、業務遂行に必要な知識、標準的な作業手順、優れた取組事例、さらに自己評価を行うためのチェックリスト等から構成されています。今後、実際に古紙を取扱う方々から改善点等の意見を頂戴し、本マニュアルの改定を重ねて内容の充実を図っていく予定です。また、自己評価のためのチェックリストを利用した「自己評価事業所登録制度」についても導入を計画しています。なお、全国製紙原料商工組合連合会では、平成19年度から「古紙商品化適格事業所認定制度」と「古紙リサイクルアドバイザー認定制度」の2制度の運用を開始していますが、センターとしてはこの2制度との連携を図りながら、本マニュアルの普及に努めていくこととしています。
3.古紙品質情報ネットワーク
製紙メーカーの古紙品質に関するトラブル内容を迅速に他社に伝達することにより、製紙メーカー各社の早期対応の一助とするため、関東地区において平成20年度から古紙品質情報ネットワークの運用を開始しています。需給両業界において古紙品質情報を共有化するため、このシステムを全国に拡大していく予定です。4.その他の古紙品質に関する取組み
必要に応じてセンター制定の古紙標準品質規格、古紙主要銘柄等を改定するとともに、雑がみ分別回収の普及方策等の検討など、古紙品質の維持向上を図るためにさまざまな取組みを展開しています。
